AWSからさくらVPSに舞い戻った理由
昨年2015年に、これまで使っていたさくらVPSを解約して、AWSのEC2とRDSを使ってウェブサービスを移行・運営していました。2016年1月に再びさくらVPSに戻る事としました。そのことについて少し書きたいと思います。
AWSは安いという見出しの記事
「AWSは安い!!」「日々値下がりしている!!」というキャッチフレーズをよく耳にします。確かに調べてみると「CPU消費が激しくなった時にバーストモードが実行され効率的に捌く」、「Auto Scaleを使うことでリソースが多く必要な時だけリソースを割り当てる」、「今年は○回値下げしました!!これで○回目の値下げです!!」ととにかく他より安く運用できるという情報が並んでいます。
EC2が高い
それじゃあ試してみようとJava(Play framework)が動作する最低レベルの性能のEC2マシン(t2.small)を一台立ち上げてサービスを運用し始めると、さくらVPSの1Gプラン(最も低価格なプラン)より高額($19=約2000円)になってしまいます。
RDSが高い
RDSは使い始めると便利で止められないです。クラウドですので容量を気にせずにスナップショットをガンガン作成できますし、開発中に何かやらかした場合でも、数分単位で過去の状態に戻ることができたりします。
しかしこういう便利機能がある分、お高いです。t2.microインスタンスは1年間無料で利用できますが、1年を超えると毎月そこそこの金額がかかります。
1年間の無料枠を使い切ると、Tokyoリージョンの場合次の月からは約$23=3000円近くかかります。EC2の月々の費用とは別にこちらも負担になるわけですから、さくらVPSで1000円/月でやっていた自分にとっては痛い金額ですね。
円安で高い
AWSの支払いは米国アマゾンウェブサービス社によるドル建ての支払いです。実際の支払価格は登録したクレジットカード会社の為替レートによります。
少し前だと$1=80円の時期もありましたが、2015年は$1=125円の時期もあり・・・とにかくこの価格に左右されます。
安いとおっしゃる声は、自分と異なる階級の人
そもそも「Auto Scaling」を使うレベルって相当規模のの大きいウェブサービスを運用しています。私のウェブサービスはt2.smallマシンで運用して1度もバーストモードが発動していないような弱小サイトです。こういう人はさくらVPSでまったり過ごせばよいのかなと思います。
うまく組み合わせて使いこなす
例えばS3で超低価格ホスティングサーバを実現しているような記事はたくさんあります。最近ではlamdaとweb APIを使うことでサーバーを構築せずにサーバーサイドの処理を作成することができます。こういった低価格で始められるものを組み合わせるのがコツなのかなー。と思っています。
AWSをDISるような記事になってしまいましたが、DISっているわけではなくお金的な判断で利用を断念しただけです。AWSの勉強も続ける予定。